9/15-16 北岳バットレス第4尾根       記録 ミルキー

 

クライミング2年目にして

ついに、ついに念願の北岳バットレス第4尾根を登る事が出来ましたっ!

うれしー!

隊長を始め、隊員の皆様ありがとうございました。

 

9/14】 22時:武蔵小杉出発 -- 0時半頃:芦安駐車場にて幕営 -- 1時:仮眠

9/15】 410 起床 -- 500 乗合タクシー 1100円 -- 600 広河原到着 -- 800 二股

-- 1000 下部岩壁bガリー大滝 取り付き -- 1035 うさぎさんP 1ピッチ目登攀スタート 

-- 1215 第4尾根到着 -- 1230 うさぎさんP 1ピッチ目スタート -- 1400 カメさんP マッチ箱懸垂

-- 1530 カメさんP終了テラス到着 -- 1600 うさぎさんP終了テラス到着 -- 1630 北岳山頂到着 

   -- 1700 肩の小屋(1泊2食 7500円)到着

9/16】 520 起床 -- 620 下山出発 -- 730 二股 -- 915 広河原到着  1030 乗合タクシー 

 


★イレブンクライマーうさぎさんP 2名 

(本チャンデビュー:スナッチ&本チャン数回経験:山グッチ)

★只今リード修行中カメさんP 3名 

(本チャンデビュー:ミルキー&第4尾根2回目:耶麻さん&お目付け指導係監視役:マンさん)

 

 

とにかく、出発までは大騒ぎでした。その原因は、あの日本に停滞していた前線です。

同じ日程での北岳縦走組や穂高屏風岩組は来週へと延期決定の中、我々バットレス隊のみしつこくギリギリまで

狙っていました。とにかく天気予報がコロコロ変わりそのたびに一喜一憂の日々。

 

篠さんからの心強い天のお言葉、「初日15日狙いで行くべしべしべし・・・・」を聞いてひとまず落ち着く。

なんせ、1日だけでも天気がもてば登攀アタックできるのが、バットレス隊。下山は最悪雨でもショーガナイ。

まぁ、現地に行ってダメなら、そのまま小川山へ転進しゲレンデ岩トレになるだけサ!

芦安駐車場に到着し空を見上げれば、うおぉー!星が輝いているではないか!

早速テントを張り、明日の登攀を考え早速寝に入る。しかーし、隣にやってきたテントがものすごくうるさい。

「下部岩壁」「ビバーク」の言葉に、ゲッ、彼らもクライマーか。別テントに仲間もいるらしい。

とどめに、後から到着した車のドアの開け閉めがバターン、バターンとう・う・うるさぁ〜いゾ!(怒)

バットレスの中でも今回我々が行く第4尾根は、初心者ルートで登攀渋滞が当たり前のところ。

懸垂個所で1時間待ちや、途中で1〜2時間待ちの為登攀途中にでビバークなどの話はよくある。
本来は3日間の日程で、私としては初日は白根御池小屋泊、2日目早朝アタック後肩の小屋泊、3日目下山が

ベストだ。でもどうやら初日15日が一番天候が無難なよう。

こうなればもう初日アタックするしかないのだ!

しかし、バス朝一番500に乗車して広河原610到着だと、結局皆同じ時間出発となる。

下部岩壁にとりつくまでに4〜5時間のアプローチ、ここで抜かれて5、6番手になったらもう、ヤ・バ・イ。

 

翌朝目覚めると、雲一つない青空!

ヤッター、心配の種の一つが解消され、少しは気持ちが楽になる。 もうやるしかないのだぁあ!

ちょうど声を掛けてきた乗合タクシーに乗車し、バスより少しだけ早く広河原に到着する。

まず、二股を目指す。途中勢いのあるクライマー二人Pに抜かれる。

他にはヘルメット組みは見当たらない。よしよし。

第4尾根は取り付きまでの下部岩壁を含むアプローチが、ルートファイディングで核心とも言われている。

登山道から登攀ルートへと入る。さらに前に別の白ヘル二人P。およよ。3番手か?

 

バットレス沢とC沢の間のしっかりした踏み跡をたどり、いくつもルートがある下部岩壁は、

一番落石等の危険が少なく、無難なbガリー大滝を第一候補として目指す。

取り付きには先ほどの白ヘル二人Pのみなので、渋滞の点でまずは一安心。

どうやらガイドとお客さんのようである。ロープはシングル1本。

 

お目付け指導係&監視役?のマンさんが、持病の膝痛が出たらしく辛そうにしている。

慣れてそうなすぐ後ろの男女二人Pに先を譲り、我々5名は2名先発Pと3名後発Pに分かれて登攀スタート。

すると後ろから続々、クライマー達がやってきた。もう一歩遅かったら渋滞に巻き込まれるとこだった。

あぶない。あぶない。

 

私は後発3人Pで、ベテランアルパインクライマーのマンさんと一緒なので精神的に安心。

今回、私はリードする気マンマンだったが、難しそうなピッチ(第4尾根1・5・6ピッチ)はやはり回避し

V〜V+のみと密かに決めていた。そして宣言もした。

まずはルート上一番簡単そうな下部岩壁bガリーを、リードしてみて様子を見ることにした。

3ピッチ、緊張しつつ慎重に登る。ホールドは大きいし安定しているので少しホッとする。

しかし荷物を背負ってはやはり登りにくい。

二人フォローを同時確保するのは実は初めてである。とにかくロープ操作が忙しい。

 

無事下部岩壁を登り終え、ようやく第4尾根取り付きへと向かう。

しっかりした踏み跡をたどり、姿を見失ったウサギさん達にようやく追いつきC沢を横切っていると、

二股で抜かれた2人Pが対岸のトラバースルートにいた。

私たちはマンさんの指示のもと、そのままC沢を詰め赤ペンキで印された「4」の文字と赤矢印を見ながら、

取り付き直下の壁を山グッチのリード確保により登り、無事第4尾根取りつきに辿り着いた。

 

他にPはいなかった。おぉおー。これこれ。本やHPの写真でよく見た凹型クラックの1ピッチ目だ。

写真と同じだ!(当たり前である)

このX−の出だしクラックが難しいらしい。もちろんここはリードする気はまったくない。

ここはバットレス2回目の耶麻さんが果敢にリードを申し出る。

まずはウサギさんPリードの山グッチがスイスイと軽やかに登っていく。

フォローのスナッチが「こうでしょ?」と出だし部分をレイバックでヒョイヒョイと上がる。なるほど。

私もそのとおり真似をするとすんなりと体が上にあがったが、その先のクラックに足を入れると痛い痛い。

その後私と耶麻さんとつるべ式交互にリードすることになる。

2ピッチ目私。3ピッチ目耶麻さん。4ピッチ目私で、5ピッチ目は耶麻さんの計算だったのに

指導係より「そのまま続けて登っちゃって!」の指令があり、続けて5ピッチ目もリードすることになる。

 

出だしX級垂壁部分は短いがホールドが細かいスラブで、ものすごく緊張した。

ハーケンが下、上2ヶ所とベタ打ちされていた。もちろんその3箇所にランニングをとりじわりじわりと

カメのごとく歩を進めていると、「登っているのぉ?」「返事してぇ」の非情な声が無線より聞こえる。

 

う・う・うるさぁい!こちとら必死なんじゃ!片手離して話できるかい!

とは声に出さず、右に逃げて上のランニングを取ってようやく「登ってるよ!(怒)」

 

リッジを登ると、有名な懸垂のマッチ箱に出た。懸垂下のコルにうさぎさん達の姿を発見。

なんだかホッとする。セルフビレーをとり無線で「ビレイ解除」。

しかし全く反応がない。あれ?何度も何度も試してみるが、「・・・・・・」。あれ?

さっき耶麻さんがリードの時も無線がつながらなかったな。仕方ない。大声で叫ぶが、「・・・・」。

何度も何度も絶叫する。無線にも試してみる。

しばらく奮闘していたらようやく「ビレイ解除なの?」の声。ふぅー

 

5名隊員全員揃い、クラックからスラブのW級6ピッチ目はカメさんPが先発となり、リードが私となる。

あれれ?計算が・・・・。振り返るとマッチ箱の頭にはアプローチのC沢をトラバースしていたあのPがいた。

ビレイ解除後のロープの引き上げも重労働。

フォロー確保はとにかくロープ操作でもうヘトヘトである。フォロー二人は多少時間差で登り、スピードも違う。

運動会の綱引き状態で身体を使って、必死にロープを操作する。ゼィゼィ。ちかれたよぉ〜

 

気付けば周囲は真っ白。風がヒューヒュー。ここからはうさぎさんがカメを追撃態勢になるが、なんせ6・7ピッチ終了のビレイ場所が狭く待ってもらうしかない。うさぎさんの「はよ、登れ」の鋭い視線を背中に受けながら・・・・。

ロープが足りなくなり、潅木で切った8ピッチ終了から第4尾根終了テラスまではフリーで登る。

 

1530 カメPは終了テラスに到着。ヤッター!!ガッチリ握手。結局7ピッチ分リードしたよぉ〜

1600 ウサギさんPも到着し、全員無事に第4尾根を登攀しました。お疲れ様でした。

ヘロヘロになりながら踏み跡を辿り、北岳山頂に1630到着するが誰もいるはずもない。

1700ちょうどに肩の小屋に到着する。

混雑が心配だったので予約を入れておいたが、ボロイ別館の2階はガラガラでやりたい放題。

本館は柔らかそうな毛布2枚なのに、別館はなぜかシェラフ。

食事はマンさんが懸念していたとおり、ギリギリのライン。ごはんが・・・・。う〜ん。

食後は祝杯をあげながら、ゴロゴロする。スナッチうさぎが冬眠に入り、私も床にへばりつきながらダラダラする。

 

翌朝3時半頃、健全な登山客はバタバタ準備し始めるが、ダラダラのクライマーたちはZZZZZZZZ・・・・・

ようやく520に起きるとちょうど日の出だよ。なぜか晴れているゾ。

富士山ともっくもっくの雲海がキレイだったが寒いよぉ。ギリギリラインのごはんを食べ620出発

ずっと緊張しっぱなしのクライミング本チャンデビューでした。