御前山「本日のメインイベント!」
2005/07/24 M.佐々木
体力作りのため、御前山から大塚山までをめざす。立川駅はめずらしく、登山客の姿は少ない。
峰谷行きのバスも、私の他に3人しか乗っていない。奥多摩湖で降りたのは私だけ。
今日は、山にあまり人が入ってない。大好きな状態だと、嬉しくなる。
曇っていて涼しいから、登りは楽だと思っていたが、湿度が高い。しかも無風。
やっばり今日も、大汗かいての登山となってしまった。
それでも、休憩を含めて二時間で頂上に立てたので、いいペースだと満足する。
頂上にはアブが結構いて、うるさいし刺されるのもイヤなので、少し休憩をとっただけで出発する。
今日は予想どうり、人が少ない。頂上で4人にあっただけ。
ぬれてすべりやすくなっている道をすすみ、鞘口山への登りの手前で昼にする。
ヒノキの植林で、登山道の脇が少し広くなっていて、座るのにちょうどいい倒木がある。
そして、誰が焚いたのか、焚き火の跡。こらー!
ひとつめのオニギリを食べおえて、他のものを食べようとしたところ、
10m位前の藪がガサガサガサッ!すかさず咳をする。
藪のゆれの大きさからみるとサルかも、と思ったその瞬間!
子熊がヒノキに駆け登り、
「んしょ♪」
という感じで木にしがみついた!!!
うわ、ヤバイ!!!!
と思った瞬間、藪の中から母熊が私に向かって突撃してきた!!!
はじめて野生の母熊を見た感想。
なんだ、小さいじゃん!
漫画やテレビの再現フィルムの着ぐるみのイメージがあって、もっと何倍も大きいと思っていた。
前に親子の熊を一年追いかけたドキュメンタリーを見たけど、撮影の技術で大きく見せていたのか、
もっともっと大きいと思っていた。立ち上がったらあたしと同じくらいの大きさみたいだけど、
大きいという感じがしない。怒りまくっているけど、迫力がない。
こんなちゃっちい奴にやられてたまるか!
だいたい、あたしはただ、オニギリ食べていただけだ!!!
ここまでの考えが一瞬の間に(これがよく聞く走馬灯のようにっていうものかしら? )粗末な脳を駆け巡った。
怒りが湧き上がり、母熊を睨みつけ、気合一発、
「テメエ、あたしを誰だと思ってんだ!(はい、確実にこう言いました・・・)ふざけんなよっ!!(もしかしたら、
なめんなよ!だったかもしれません・・・)ごるらぁぁぁっ!!!」(はい。言いました・・・)
[しのさん、これ、HPにのるのよね?ああ、これで私の再婚の夢は消え去った・・・爆。]
母熊は私の目の前3mにせまっていたが、怒鳴っている途中でくるりと方向を変え、逃げ去った。
本日の御前山メインイベント!オトメ佐々木の勝利―――!!!
逃げ去るときに、母熊の首に棒のついた首輪を見た。発信機だ。一度つかまっていたようだ。
きっと、私の怒鳴り声だけで逃げたのでなく、前につかまったときの諸々を思い出して逃げたのだわ。
そうよ、きっとそうよっ!!!でも、それもまた失礼だが。
どんな怖い思いをさせられたのか知らないが、あたしを一緒にしないでほしい!一応、嫁入り前だ。
大ダワまで歩き、今日に限って熊鈴つけてなかったし、人もあまり入ってないので、
また他の熊にわたしのトラウマを与えたくないので林道から降りることにする。
携帯を出してみたらつながるので満さんに、エスケープルートに入れてなかったけど、
こういう訳でここから下山する、と連絡。
怒鳴ったら母熊が逃げた、のところで満さんの一言。
「さすが!」
・
・・・・・・・・・。
林道を降りながら、今日はきっと、山は熊の貸切の日だったんだわ、と思う。
今まで人があまり入ってないときも、秩父との境の山深いところを歩いたりしたけど、
熊に出会ったことはなかった。
きっと、熊鈴のおかげだったのだ。今日あらためて、熊鈴のありがたさを知った。
奥多摩まで降りて、駅前の交番に熊との遭遇を報告する。
地図を出し、場所と状況を説明する。
おまわりさんたちに、驚いて感心されてしまった。
親子の熊に出会って、向かってきたのに無事ですんだとは!と。
去年から何件も熊に出会って襲われた事件が起こっているそうだ。
「なんかね、想像していたより小さくて。あまり怖いと思わなかった。絶対、あたしより小さい!」
「うん。オスはもっと大きいけど、母熊は40キロから50キロだから。」
「あ!本当にあたしより小さい、それ!わはははは」
交番の中は爆笑。
「でも、首に発信機つけてたし・・・」
「熊研究会というのが、やっているんですよ。でも、母熊は子供がいると本当に危ないから。」
一度つかまったのは、関係ないのか・・・・・・・・。
感心されまくって交番を出て、駅前で勝利の美酒を呑み、帰宅した。
でも、子熊はとってもとっても可愛かった!!!